フランス南西部の都市ポー(Pau)は、雄大なピレネー山脈へのアクセス拠点として最適です。この記事では、ポーに滞在して日帰りでピレネーの魅力を凝縮して楽しむための「最もおすすめの絶景スポット」として、「ポン・デスパーニュ(Pont d’Espagne)とゴーブ湖(Lac de Gaube)」を巡る旅の行き方とモデルコースを紹介します。
ポン・デスパーニュからゴーブ湖へは歩いても行けますし、ゴンドラとチェアリフトでも行けます。
実は、「ポーから日帰り × 初心者 × 車なし × 絶景の満足度」の4つの条件を全て満たす場所は非常に少なく、この記事で紹介するモデルコースは、まさにそれらを満たす「ハイキングなしでも絶景が見られる」唯一のコースなんです。
「ハイキングは苦手」「運転できない」「写真映えスポットに行きたい」そんな方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
【ポー発】日帰り旅におすすめ「ポン・デスパーニュ&ゴーブ湖」
ピレネー山脈には世界遺産のガヴァルニー大圏谷もありますが、ポーからの「日帰り」という制約の中でバランスが最も優れているのが、このモデルコースです。レンタカーと公共交通機関(列車+バス)を利用して行く場合の両方を解説します。
ポン・デスパーニュ&ゴーブ湖の特徴
- 場所:ポン・デスパーニュ&ゴーブ湖
- 魅力:滝、渓谷、時間帯や天気によってエメラルドグリーンに輝く湖。リフト利用で体力消耗が少ない。
- ポーからの片道(車):約1時間45分
- 現地所要時間:3〜4時間
- 日帰り適性:極めて高い
※補足:世界遺産のガヴァルニー大圏谷のハイキングは片道約2時間30分かかります。一方で、このコースはポーから比較的近く、リフト(ゴンドラとチェアリフト)を活用して体力的負担を軽減できるのが最大の強みです。
【レンタカー利用のモデルコース】ポー発!絶景日帰り旅程
レンタカーによる自由な移動が最も効率的です。
- 08:00|ポー(Pau)を出発: 朝食を済ませ、水や行動食を準備。
- 09:45|ポン・デスパーニュ駐車場到着: 有料駐車場に駐車(€8〜€10程度)。
- 10:00|渓谷と滝を散策(45分): 駐車場から徒歩5分のビューポイントへ。轟音の「ジュロン・ド・ポン・デスパーニュ」を体感。
- 10:45|ゴーブ湖へ移動(30分): ゴンドラとチェアリフトを乗り継ぎ山岳地帯へ。
- 11:15|ゴーブ湖畔に到着(2時間): 散策、写真撮影、「ヴィニョマール山」の鑑賞。
- 13:15|昼食・休憩(45分): 湖畔のレストラン、または持参の軽食。
- 14:00|リフトで下山(30分): 下山後、車に戻る。
- 15:00|ポーに戻るため出発: 復路の混雑前に出発。
- 16:45|ポーへ帰着: 夕食前にホテルに戻る余裕があります。
歩いてハイキングでポン・デスパーニュからゴーブ湖に行く場合は、約1時間〜1時間30分くらいかかりますが、初心者ハイキングコースで歩きやすい道です。
【列車+バスのモデルコース】ポー発!絶景日帰り旅程
列車(TER)とバスを乗り継いで行く場合のモデルコースを解説します。運転免許がない方でも、事前の時間チェックで十分に日帰りが可能ですが、公共交通機関を利用する場合、ルルド(Lourdes)での接続と、コートレ(Cauterets)からのシャトルバスの時間が鍵となります。
- 07:50|ポー駅(Gare de Pau)を出発: TER(快速列車)でルルドへ。
- 08:20|ルルド駅(Gare de Lourdes)に到着: 降車後、駅前広場のバス乗り場へ移動。
- 08:35|ルルド発(liOバス 965番線): コートレ(Cauterets)行きのバスに乗車(約1時間)。
- 09:35|コートレ・バスターミナル(Gare Routière)に到着: ここでポン・デスパーニュ行きの専用シャトルバスに乗り換え。
- 10:00|ポン・デスパーニュ行きシャトル発: 20分ほどで終点の駐車場(Puntas)へ。
- 10:30|ポン・デスパーニュ散策(45分): 徒歩で「スペイン橋」と滝の絶景ポイントへ。
- 11:15|ゴーブ湖へ移動(30分): ゴンドラとチェアリフトを乗り継ぎ山岳地帯へ。
- 11:45|ゴーブ湖畔に到着(1.5時間): エメラルドグリーンの湖とヴィニョマール山の絶景を満喫。
- 13:15|昼食・休憩(45分): 湖畔のレストラン、または持参したサンドイッチでランチ。
- 14:00|リフトで下山(30分): シャトルバスの出発時間に余裕を持って下ります。
- 14:50|ポン・デスパーニュ発シャトルに乗車: コートレの村へ戻ります。
- 15:35|コートレ発(liOバス 965番線): ルルド駅へ向けて出発。
- 16:35|ルルド駅に到着: 接続するポー行きのTERを待ちます。
- 17:15|ポーへ向けて列車出発: 車窓の景色を眺めながらリラックス。
- 17:45|ポー駅に帰着: お疲れ様でした!ホテルに戻り夕食へ。
- バスは「左側」がおすすめ:ルルドからコートレへ向かうバスは、左側の車窓から渓谷の美しい景色が楽しめます。
- 時刻表の最終確認:liOバス(965番線)およびシャトルバスは、年度や平日・土日・祝日でダイヤが大きく異なります。必ず前日に最新のPDF時刻表を確認してください。
- 切符の準備:列車(TER)は駅の券売機やSNCFアプリで、バス(2€)は乗車時に運転手から購入可能です(現金がスムーズです)。
⚠️ 有名な巡礼地「ルルド」は観光できる?
もしルルド(Lourdes)で「巡礼体験」もしたい場合、レンタカーなら3か所周遊も不可能ではありませんが、日帰りではかなりタイトなため、1泊2日の旅をおすすめします。
- 観光テーマの差別化: ポン・デスパーニュが「自然の雄大さ」なら、ルルドは「信仰の深さと厳粛な雰囲気」です。
- モデルコースの調整: 絶景を諦め、午前中にルルド巡礼、午後にケーブルカーで登る「ピク・デュ・ジェール(Pic du Jer)」からのパノラマビューを組み合わせることで「歴史と軽めの絶景」を楽しめます。
アクセス比較|どれが安くて速い?時間と費用で選ぶ移動手段
「どれが安くて速いか?」を主軸に、レンタカー、公共交通機関のみ(鉄道+バス)、タクシーでのアクセスを比較して解説します。
🥇 第1候補:レンタカー
- 所要時間:1時間45分
- 費用(1名目安):€15〜25(燃料)+駐車料
- 特徴:最速。自由度と効率が圧倒的。
🥈 第2候補:列車(TER)+バス
- 所要時間:2時間30分〜3時間
- 費用(1名目安):€15〜25(往復)
- 特徴:最安。運転不要。ルルド乗り換え必須。
🥉 第3候補:タクシー
- 所要時間:1時間45分
- 費用(1名目安):€100〜150(片道)
- 特徴:最速だが高価。相乗り交渉向き。
公共交通機関(列車+バス)での行き方ガイド
列車(TER)+バスでのポン・デスパーニュの行き方を解説します。
まず、ポー駅からルルドに行って、バスに乗り換えます。ポー駅からルルドまでは列車(TER)で約30分。そこから路線バスliO965番に乗り換えます。
ルルド駅前(Gare SNCF)から発着します。
- 料金: 片道2€
- 所要時間: 約1時間
- 実録: 朝8時前後の初便に乗るのが鉄則。遅れるとコートレでのシャトル接続が悪くなります。
- 時刻表: liO公式サイトの「Hautes-Pyrénées」項目から「Ligne 965 – Axe Lourdes > Cauterets 」を選択。
専用シャトルバス「Navette Pont d’Espagne」に乗り換えます。約20分くらいでパンタス駐車場(Parking du Puntas)に到着。
- 運行期間: 冬季(12月下旬〜3月下旬)、夏季(5月下旬〜9月末)。※要確認。
- 料金(大人): 往復 8.5€ / 片道 5.5€
- 乗り場: コートレのバスターミナル(Gare Routière)木造駅舎前。
- ⚠️ヒント: 公式予約サイト(navettepontdespagne.fr)で購入していても専用レーンはありません。出発20分前には並びましょう。
「現地ツアー」または「タクシー」を活用する場合のお役立ち情報
- 現地ツアー: ルルド発着の日帰りツアーが便利です。ルルド発で「ポン・デスパーニュ(+ゴーブ湖)」のみを目的地としたツアーは、現地のバス会社 Costa Voyages(コスタ・ボヤージュ) などが催行しています。
- 予約方法:ルルドの観光案内所(Office de Tourisme)や、駅前の旅行代理店、またはCosta Voyagesなどの現地バス会社公式サイトから。
- タクシー利用のコツ: ルルドから片道約95€〜130€程度。山の上は電波が弱いため、必ず往復で予約し、時間を指定しておきましょう。
- Puntas駐車場の注意: 駐車料金8€。10時〜14時は満車になりやすいため、朝7〜8時台の到着が理想です。
注意点:現地ツアーは、日本語ガイドがつくような至れり尽くせりのツアーではありません。英語とフランス語のみの対応です。あくまで「現地の足(バス)」を確保するための手段と割り切って利用するのが、このツアーを使いこなすコツです。
「ポン・デスパーニュ」と「ゴーブ湖」の見どころ
ポン・デスパーニュの渓谷と滝が織りなす「水の芸術」

スペイン橋周辺のポン・デスパーニュの滝。この滝の下流や、橋の周辺にある淵の部分に行くと、水が透き通ったエメラルドグリーンに見えます。滝の白い飛沫と美しいエメラルドグリーンの川のコントラストは圧巻です。
ゴーブ湖の紺碧の湖とピレネーの雄峰「ヴィニョマール山」の絶景

リフトを降りて少し歩くと、眼前に広がるのは湖。リフトを降りて少し歩くと、眼前に広がるのはゴーブ湖。日中の光が降り注ぐ時間帯には、息を呑むほど鮮やかなエメラルドグリーンに輝き、見る者を圧倒します。風のない穏やかな日には、ピレネーの雄峰「ヴィニョマール山(Vignemale)」が鏡のような湖面に逆さに映り込む、神秘的な絶景に出会えることもあります。
ゴーブ湖へのゴンドラ往復 + チェアリフト往復の料金
リフトを利用する場合、基本的には「駐車場料金」が含まれたセットパスを購入するのが一般的です。
| チケットタイプ | 料金の目安 | 含まれるもの |
| Pass Lac de Gaube | 17€ | 駐車場料金 + ゴンドラ往復 + チェアリフト往復 |
| 子供料金 (5〜12歳) | 13€ | 上記の子供料金 |
| ファミリーパス | 13€/人 | 大人・子供計3名以上(うち子供1名以上) |
| シャトルバス付きパス | 19€ | コートレ村からのシャトル往復 + 各リフト往復 |
ポイント
- 駐車場のみの場合: 8€程度かかりますが、リフトパス(17€)を購入すれば駐車場代は実質無料(込み)になるため、リフトを使うならパスを買うのが一番お得です。
公式サイトの「Prices and passes」からパスを購入 👉 CAUTERETS
日帰り旅行のためのお役立ち情報
- 通信: 山岳地帯は「Orange回線」が強く、UbigiやOrange HolidayのeSIMが最適。
- 服装: 標高が高いため、夏でも気温が急降下します。防風・防水の上着は必須です。
- ルルドのパン屋: 乗り換え時間に「Boulangerie des Pyrénées」(駅から徒歩約25分)や「BOULANGERIE DIRASSE」(駅から徒歩約10分)で絶品パンを調達しましょう。
ハイキングコースの歩き方と装備FAQ
- ハイキングコースはどうやって歩く?所要時間は?
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- STEP 1(徒歩5分): 駐車場横のバス停から舗装路を歩き「スペイン橋」の滝へ。
- STEP 2(リフト+徒歩15分): ゴンドラとチェアリフトを乗り継ぎ、リフト終点から平坦な一本道を徒歩15分でゴーブ湖へ。
- STEP 3(本格登山): リフトを使わない場合、スペイン橋脇から登山道(GR10)を登り、約1時間〜1時間30分で湖に到着します。
- ハイキングシューズや登山靴は必要?
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リフトを利用して湖へ行くなら、履き慣れたスニーカーで十分です。リフト後の15分は平坦な砂利道です。ただし、サンダルやヒールは滑りやすく危険です。本格登山ルート(STEP 3)を行く場合は登山靴が必須です。
- ポン・デスパーニュの「駅(バス停)」からどのくらい歩く?
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降車場(Puntas駐車場)から、メインの絶景スポット「スペイン橋」までは徒歩約5分です。リフト乗り場もすぐ横にあります。
まとめ
ポーから日帰りで訪れるポン・デスパーニュとゴーブ湖は、TGVで訪れる都市観光とは全く異なる「非日常の感動」を与えてくれます。このモデルコースを参考に、雄大なピレネーの絶景を心ゆくまで体験してください。

